oh

融合/『ROCK or LIVE -ロックお笑い部- Vol.3 Base Ball Bear × ダウ90000』について

自分はBase Ball Bearというバンド とダウ90000という8人組ユニットのファンだ。この2組が大阪でツーマンライブをすることになり、2024年1月27日、GORILLA HALL OSAKAにて行われた『ROCK or LIVE -ロックお笑い部- Vol.3 Base Ball Bear × ダウ90000』に参加…

2023年映画ベスト10

2023年に鑑賞した新作映画60本の中から良かったものを10本選びました。2023年のベスト10は以下のとおりです。 #2023年映画ベスト10①おーい!どんちゃん②窓ぎわのトットちゃん③ ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3④フェイブルマンズ⑤イニシェリン…

視野のズレ:『怪物』について

<以下、『怪物』のネタバレを含んでいます> 大きな湖のある郊外の町。麦野早織(安藤サクラ)はシングルマザーとして、小学生の息子・湊(黒川想矢)を育てている。最近の湊の挙動不審な様子や怪我を心配した早織は、湊に問いただす。すると、湊は担任教師…

言葉の鮮度:ダウ90000『また点滅に戻るだけ』について

以前、ダウ90000の『ずっと正月』の感想で、「いつかこの人たちのライブを生で見れたらな」と書いたことがある。 ok5ok7.hatenablog.jp その後も、ダウ90000のライブや公演は配信で追いかけていて、2023年5月21日、本多劇場にて第5回演劇公演『また点滅に戻…

この宇宙の片隅で:『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』について

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』1作目のパンフレットを読み返した。製作のケヴィン・ファイギが「『アイアンマン』の第1作以来、最もリスキーな作品だと個人的に思います」と語っていた。もう今となっては思い出しにくいが、『ガーディアンズ・オブ…

嵐を呼ぶ:『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』について

2020年以降、ここではない別の世界線を考えることが増えた。「新型コロナウイルス感染症がない世界はどんな風になっていたのか?」と。そんなこと考えたって仕方がないのだが、考えたくもなる。 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』はマ…

2022年映画ベスト10

2022年に鑑賞した新作映画66本の中から良かったものを10本選びました。ベスト10は以下のとおりです。 #2022年映画ベスト10①神は見返りを求める②コーダ あいのうた③LOVE LIFE④百花⑤リコリス・ピザ⑥ある男⑦さがす⑧NOPE⑨恋は光⑩わたし達はおとな — oh (@ok5ok7)…

演じる男を演じること:『宮松と山下』について

約1年前、ある映画の撮影にボランティアエキストラとして3日ほど参加した。映画が好きでいろいろ見続けているが「映画の撮影現場ってしっかり見たことないよな、覗いてみたいよな」と唐突に思い立ち、たまたまTwitterで見つけた告知から応募して参加した。現…

黙秘る(だまる):『沈黙のパレード』について

とある町で女子学生が行方不明となり、数年後に遺体となって発見された。かつて草薙(北村一輝)が担当した別の事件で無罪になった蓮沼(村上淳)が容疑者として浮上。だが、今回も証拠不十分で釈放されてしまう。行き詰まった事件について、内海(柴咲コウ…

お風呂に入ると思い出してしまう:『LOVE LIFE』について

1991年10月25日にリリースされた矢野顕子のアルバム『LOVE LIFE』。そのアルバムの最後の10曲目に収録されている曲の名もまた『LOVE LIFE』。そして、さらにこの曲からインスパイアされて深田晃司監督が作った映画のタイトルもこれまた『LOVE LIFE』。そんな…

水泳中の思考:『はい、泳げません』について

自分は「泳げる」か「泳げない」かでいうと、「泳げる」人だ。速くはないけど。休みの日、屋内プールで泳ぐことがある。屋内プールであれば季節問わず営業しているので、寒い2月でも泳ぎに行くことは全然ある。教室ではなく一般レーンで気ままに泳ぐだけだが…

ifと畏怖:『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』について

<以下、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』『ワンダヴィジョン』のネタバレを含んでいます> MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の第28作目の長編映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は、タイ…

正月とバレンタインの狭間で:ダウ90000『ずっと正月』について

ここ数ヶ月、ダウ90000にハマっている。ダウ90000とは何か。2020年に旗揚げされた男女8人からなるユニットだ。劇団っちゃ劇団かもしれないが、演劇だけでなくコントや漫才もやる。色々をやる。何といってよいかわからないが、既存の枠組みにとらわれない不思…

子供から大人へ:『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』について

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の27作目の映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を見た。MCUでのジョン・ワッツ監督による『スパイダーマン』シリーズとしては3作目。MCUでのスパイダーマンは、既にスーパーヒーロー達が存在している…

2021年映画ベスト10

例年、その年に鑑賞した新作映画から見て良かったものを、年間ベストとして選んでいます。この2021年も鑑賞した新作映画73本の中から10本を選びました。ベスト10は以下のとおりです。 #2021年映画ベスト10①街の上で②花束みたいな恋をした③あのこは貴族④ファ…

『竜とそばかすの姫』について

細田守監督の最新作『竜とそばかすの姫』を見た。 主人公は、高知県の田舎町で父と暮らす17歳の女子高生・すず(中村佳穂)。彼女は全世界で50億人以上が集うインターネット空間の仮想世界「U」で、「ベル」というアバターとして参加する。幼いころに母を亡く…

『街の上で』について

【※以下、『街の上で』の内容についてネタバレしています】 「誰も見ることはないけど 確かにここに存在してる」 これは映画『街の上で』の本編冒頭に登場する言葉だ。映画のキャッチコピーにも採用されている。主人公の荒川青(若葉竜也)は古着屋で働いて…